竹本 桂一 院長(竹本小児科医院)のインタビュー

竹本小児科医院 竹本 桂一 院長

竹本小児科医院 竹本 桂一 院長 KEICHI TAKEMOTO

東京医科大学医学部を卒業後、インターンを経て東京医科大学小児科に入局。
昭和56年に井田杉山町に竹本小児科医院開業。
小児科専門医・子どもの心相談医

子どもと係わる職業に就きたい

最初は先生になるのが夢でした。小中高と素敵な先生に出会えたので、自分も先生の様な教師になり子ども達と楽しく過ごしたいと思い東京学芸大学に進学しました。でもピアノがどうしても弾けなくて卒業単位が取れなかったので、この夢は諦めることにしました。
それでも子どもがいる場所で仕事をしたい気持ちは変わっていませんでした。その職業は何か?と考えた結果、小児科医が頭に浮かびました。幼い頃から「桂ちゃんはお医者さんに向いているよ」とよく言われていたからだと思います。

地域密着で頼りになる医者を目指して

竹本小児科医院がある場所は私が15歳の時に引っ越して来たところです。この地で開業し、同じ地域の方と長く交流できるクリニックにしていきたい、そんなこだわりがあり開業しました。
当時はどんな人が来るのか予想できなかったので、多くの患者さんに役立てるように、小児科専門医の知識だけではなく子どもの心の相談医や産業医など沢山の資格を取得しました。またカルテに病状だけではなく、患者さん1人1人それぞれ通っている幼稚園や小学校、クラスまでも書いています。もしその子が病気にかかった時、その学年だからかかりやすいのか等と分析できるからです。こうした努力のおかげか、開業して約40年以上経った今でも以前からの患者さんに通って頂いています。

安心できる院内環境

当院は通常の広い待合室と感染防止用の待合室2つに分かれています。通常の待合室にはベビーベッド1台とその季節に合わせた展示が出来るスペースをとっています。感染防止の待合室では感染力が強い病気を持っている患者さんに利用してもらっています。
その他にも病院にいると緊張してしまう子が多いので、診療室にはたくさんの人形も置くなどの工夫もしています。

よく診る(見る)、よく聞くを大事に

診療室に入ると私が座っている所まで少し距離があります。歩き方や表情を見て少しでも様子がおかしいな?と思ったら、ベッドに横になってもらうこともあります。中には大学病院でさらに詳しく診てもらった結果、入院や手術するくらいの大きな病にかかっていた子もいました。
身体面の診療ももちろんですが、メンタル面で心配事がある場合は別日程で時間を作り診療しています。以前、小学校の健診で背中に傷跡が残っている男の子がいたので、「どうしたの?」と尋ねてみたところ何も答えてくれませんでした。そこで休み時間にこちらに来てもらい話を聞いてみることにしました。聞いていくうちに姉に噛まれたことがわかりました。この家庭は母から姉、姉からその子へ…自分が過去にやられたから誰かにやり返す流れだったことがわかり、対処することができました。両親や先生、身近にいる人に言えないことも時間をかけて向き合うことも大事にしています。

これから来院される患者さんへ

私にとってこの職業は、困っている患者さんの悩みにしっかり向き合い心の通い合いが大切だと考えて診療しています。昔、私は身体が弱い中、空襲で家を焼かれて逃れたその疎開先の医者から「疎開者は診ない」と診療拒否されたというとても辛い経験があったからです。
小さな心配事でもこんなことでも・・・と思ったら遠慮せずに来院してください。

※上記記事は2018年6月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

竹本小児科医院 竹本 桂一 院長

竹本小児科医院竹本 桂一 院長 KEICHI TAKEMOTO

竹本小児科医院 竹本 桂一 院長 KEICHI TAKEMOTO

  • 出身地: 神奈川県
  • 趣味・特技: 読書、史跡調査
  • 好きな本: 内村鑑三『後世への最大遺物』
  • 好きな音楽やアーティスト: ワーグナー
  • 好きな言葉・座右の銘: 一眼は遠く歴史の彼方に、一眼は脚下の実践に

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