平野 直樹 理事長（武蔵小杉 胃と大腸の内視鏡・消化器内科クリニック 川崎中原院)のインタビュー

父の姿から同じ医師の道へ

ありきたりではありますが、父親が内科の開業医だったので小さいころから自分も医師になるのかなと考えていました。親の姿を見ていて、いい仕事だなと思ったのが最初のきっかけだったように思います。消化器内科を選んだのは、手技が好きだったから。内科のなかで手技ができるのは内視鏡と循環器くらいではないでしょうか。そのなかで内視鏡にはもともと興味がありました。私が内視鏡検査に関わるようになったころは、内科でも早期がんなどは内視鏡で治療ができるようになった時期。外科的なものと同等の処置ができるところに魅力を感じました。これまで長年、内視鏡検査を中心にした診療を行ってきましたが、正直なところ、やはり医師によって違いが出ることが多いので、当院では私が信頼できる優れた先生に集まっていただきました。

胃と大腸の内視鏡検査に特化

当院は、内視鏡に特化しているところが特徴です。内視鏡の検査室は最大3ブース。今のとことは2ブース稼働ですが、それでも患者さんの待ち時間を少なくできることが最大の強みだと考えています。先日も2日前に血便が出たという患者さんの検査をその翌日に実施。その結果、進行性の大腸がんだったことがありました。大きな病院だと検査まで日数がかかることもありますが、その間に症状が進行してしまうことも少なくありません。だからこそ、検査を受けたい患者さんの待ちを少なくすること。そこに注力しています。

武蔵小杉エリアの需要に応えたい

2008年から、晴海で同じような内視鏡検査に特化したクリニックを運営していますが、武蔵小杉から来院される方が少なくなかったのです。このエリアにも内視鏡ができるクリニックはありますが、おそらくそれ以上に患者さんが多く予約待ちの状況になってしまっているのかなと。そういう状況を解消したい、という思いもあり、この場所に開院することに決めました。23年７月のオープンから約１カ月が経ったところで、検査数は270件。初月にしては多かったですね。晴海のクリニックでは、200件に到達したのが開院から1年半後だったので、このエリアでの需要の高さを実感しています。

優しく丁寧な対応で話をよく聞く

患者さんに接するときに大事にしているのは、やっぱり優しく丁寧な対応ですね。きつい口調になってしまうと、患者さんも話したいことが話せなくなってしまうので、なるべくお話を聞くように。それが一番大事なのかなと思っています。やっぱり内視鏡検査はそれだけでハードルが高いと思うので、なるべく気軽にご相談いただける雰囲気を作れるように意識しています。

胃カメラの場合は、胃の痛みや胸やけがある方。大腸の場合は、血便。下痢や便秘が続くようなとき、1度検査を受けることをおすすめします。下痢の場合は薬で治りやすい胃腸炎のこともありますが、潰瘍性大腸炎のことも多くありますし、血便のときは大腸がんの可能性もありますので、なるべく早めに検査を受けていただきたいですね。また、夏の時期はアニサキスにも注意が必要です。アニサキスの場合は、その疑いがあれば緊急内視鏡で対応します。内視鏡で診ないと判断つかないものでもありますので、枠が埋まっていたとしても即日対応で診るようにしています。

質の高い内視鏡検査を目指して

内視鏡検査を定期的に受けているか。それは、人生や予後が変わる可能性が大きいと感じています。例えば、大腸ポリープは大きくなるとがんになるリスクが高まりますが。大腸内視鏡検査で早期にポリープを発見、切除してしまえば大腸がんにならないわけです。予防ができるものでもあるので、1年～2年に1度は検査を受けることをおすすめします。胃がんに関してもピロリ菌の有無でリスクが分かるようになってきましたので、定期的な検診を受けていただきたいと思います。

当院では、質の高い内視鏡検査を目指しています。まずは、患者さんがつらくない検査ということはもちろんですが、見逃しがない正確な診断。来院してから下剤を飲んで準備するスペースも用意しています。内視鏡検査を迷っている方にも不安なきよう対応していますので、お気軽にお問い合わせください。武蔵小杉駅からも近く、土日も検査ができるような体制を整えているのも特徴です。

※上記記事は2023年7月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。