パティスリー ヤヤ 西島 慎一郎 店長 SHINICHIRO NISHIJIMA
東京都出身。製菓学校を卒業後、都内の有名店等で経験を積み、29歳のときにフランスへ。2013年7月に「パティスリー ヤヤ」をオープン。(JR南武線 武蔵新城駅より徒歩約分6分)
東京都出身。製菓学校を卒業後、都内の有名店等で経験を積み、29歳のときにフランスへ。2013年7月に「パティスリー ヤヤ」をオープン。(JR南武線 武蔵新城駅より徒歩約分6分)
高校生のときに、料理に興味を持ち始めたのが最初のきっかけでした。食べることが好きだったので、そこから料理に目覚めたのです。高校卒業後の進路を模索するなかで、調理の専門学校のなかに洋菓子科があることを知り、面白そうだなと。高校生のころは周りにお菓子屋さんも多くなかったですし、ケーキを食べるといえば誕生日とクリスマスくらい。有名なお店も、ケーキの名前も全然知りませんでした。そんな自分が今パティシエになっているのは信じられないところがありますが、全く知らなかった世界だからこそ、勉強するなかで興味が尽きなかった。それが、今も続いている感じです。製菓学校を卒業後は都内の店舗で経験を積み、単身フランスに。帰国後の2013年7月にこの「パティスリー ヤヤ」をオープンしました。
当店の特徴は、僕のようにお菓子をそこまで食べたことがないような人でも知っているようなケーキをそろえていること。そこに加えて、桃やメロンなど季節のフルーツを使ったものなど、シーズン限定のケーキを提供しています。シーズンものは桃をまるごと使ったものなど、インパクトのあるものが多いですね。実は、オープン当初はフランスで覚えたものを中心に、ちょっと馴染みのないケーキが多かったんです。でも、しばらくして、この場所の需要とはちょっと異なるのでは、と軌道修正。今は、ショートケーキが一番おいしい店になることを目指しています。当店のショートケーキは、本当にわかりやすく「おいしい」味だと思います。生クリームのパーセンテージと砂糖の量が一般のものより多いので、甘くて濃厚。本来だったら、ちょっと重いなと感じるような分量なのですが、しっかりと順序だてた過程で作っているので甘さ控えめで食べやすい味、と思ってもらえる。生クリームや素材の特長を活かしているからこその食べやすいショートケーキになっています。
また、通年を通してガトーショコラ(チョコレートケーキ)を提供しているところもポイントです。当初から、当店のガトーショコラはチョコ味の生クリームを使っているので、小さなお子さまからお年を召した方まで食べやすいと好評をいただいています。そして、当店の名前の由来になったケーキ、ポンム・ド・ヤヤもおすすめです。フランスで働いていたお店にあったものですが、ノルマンディー地方の郷土菓子。お母さんやおばあちゃんから習うお菓子なんです。店名にしたのは、ヤヤという響きが覚えやすいと思ったこともありますが、そのヤヤのようにおいしいお菓子を身近に感じてもらいたいという気持ちもありました。
最近は、僕が店頭に立つことも多くなりました。昔は、販売はスタッフに任せていたところもあったのですけど、作り手の顔が見えることも大事なことなのかなと。お客さまからも「ガラスの向こうで作業している横顔は見ていたけど、どんな人なのかなと思っていた」と言われることもありますね。外見から強面というか、ちょっといかついイメージを持っていらっしゃる方もいると思うのですけど、意外と気さくなので話しやすいおじさんのお菓子屋さん、という感じで気軽に来店いただけたらと思います。23年でオープンから10年が経ち、やっと駅の向こう側からいらっしゃるお客さまも増えてきたのかなと感じています。今後はもう少し知名度を上げられればとも思っています。
ケーキ類だけでなく、焼き菓子にも力を入れています。今まで僕が教えてもらったもののなかから、自分がおいしいと思うものばかりをそろえています。特にクッキーは、人気が高いですね。お土産やプレゼントに買っていただく方も多いです。先日、新城神社のお祭りにあわせて久々にクロワッサンなどのパン類を提供させていただきました。オープン当初はパン類も販売していたので、それを憶えていらっしゃる方からお問い合わせをいただくこともあり、ようやくそういった声に応えることができました。今後も、近隣のイベントにあわせて出していこうかなと思っています。また、デコレーションケーキのオーダーも承っています。特別な日の非日常を演出できたらと思いますので、気軽にお問い合わせください。
オープンから10年。あっという間な気がしますが、ここまで続けてこられたのは地域の方々のおかげです。お客さまから「2分の1成人式ですね」という言葉をいただいたのですが、まずはこの先の10年。地域の方に愛していただけるパティスリーとして20周年を目指していきたいと思いますので、今後もよろしくお願いします。
※上記記事は2023年8月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
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