椎名 邦彦 院長(こすぎレディースクリニック)のインタビュー

こすぎレディースクリニック 椎名 邦彦 院長

こすぎレディースクリニック 椎名 邦彦 院長 KUNIHIKO SHIINA

聖マリアンナ医科大学卒業後、東横病院で研鑽を積み、産婦人科医局長を勤める。産科医療に携わる傍ら、愛育病院、都内のクリニックにて不妊治療から美容皮膚科まで幅広く学ぶ。2015年、こすぎレディースクリニックを開院(武蔵小杉駅から徒歩2分)。

一生学び続け、人の役に立つ医師の道を選ぶ

私の家は祖父や父を始めとして、教育者が多い家系でした。私も最初は教育者になるつもりでしたが、ちょうど進学を考える時期に、歯学部に進学した従兄から聞いた話をきっかけに医学に興味を持ち始めたんです。一生学び続け、人の役に立てることに魅力とやりがいを感じ、医学部を目指しました。
聖マリアンナ医科大学卒業、研修医終了後は、当院のすぐ近くにある東横病院に勤務。産婦人科医として最終的に医局長を務め、多くの臨床経験を積みました。そして、より医療の幅を広げるため愛育病院で産科医療に携わるとともに、カナダ・モントリオール マギル大学で不妊治療を学び、都内の不妊症治療クリニックで治療に携わりました。その後知人の紹介で、青山にある婦人科と美容皮膚科を併設したクリニックで勤務。さらに、美容皮膚科の必要性を感じ、休みの日には青山にある女子医大で美容皮膚科を学びました。2015年、武蔵小杉の地にこすぎレディースクリニックを開院。女性がしあわせになるクリニックを目指しています(武蔵小杉駅から徒歩2分)。
卒業後、専門として産婦人科を選んだのは、出産という新しい命の誕生に関わるほか、体外受精など最先端の医療を扱う分野でもあったからです。これから発展する未知の分野ということに興味を魅かれましたね。なによりお産が医療の中でも明るいイメージで、喜ばれる仕事であることが最も大きいと思います。妊娠できなくてお悩みの方が不妊治療の結果、妊娠して喜ばれる瞬間を見るのは医師としてとても嬉しいものです。勤務医時代には月に8回、お産の当直もおこなっていましたが、今でも月に1回の当直は続けています。新しい命の誕生に立ち会うのはとてもいいものですね。

コンセプトは「癒し」。お子さん連れや男性も通いやすいクリニックに

都内のクリニックで勤務して感じたことなのですが、婦人科と美容皮膚科をおこなっているクリニックはあまりありません。しかし、多くの患者さんを拝見し、その必要性は痛感していました。ですから当院ではこれまでの私の経験を活かし、女性の医療を総合的に診ようと考えたんです。診療内容は幅広く、妊婦健診や胎児検査ピル処方などの産婦人科、不妊治療のほか、美容皮膚科、プラセンタやオゾン療法などの点滴療法まで多岐に渡ります。健康や体質改善のため高品質なサプリメント、漢方薬の処方もおこなっています。当院のコンセプトは、女性のための癒しのクリニック。女性がしあわせになることを目標に、生涯を通じて健康をサポートしたいと考えています。開院時にこだわったのも癒しの空間であることで、アートが好きだったこともあり、アンティーク品や画家のポスターを飾り、落ち着けるイメージを大切にして、アールデコをイメージして院内をデザインしてもらいました。穏やかな音楽も流して、リラックスできる環境づくりを心がけています。
開院する前は、婦人科を受診される方と、美容科を受診される方は別の層だと考えていました。しかし実際は、不妊治療で妊娠されて妊婦健診に通っていただき、お産が終わった頃に、美容科を受診されるなど、通い続けてくださる方も多くいらっしゃいます。不妊治療や妊婦健診、婦人科といった女性に関わる診療を一緒に受けられる場所は少ないことを実感しています。
ただ、女性専門ということではなく、悩みのある方全てに幅広く対応しています。オゾン療法の点滴やひげ脱毛、ほくろの治療で男性の方もいらっしゃいますし、ご夫婦で健診や治療にみえる方も多いですね。体外受精や不妊治療のクリニックには男性は入れない、お子さん連れで通いにくいといったことも少なくありませんが、当院ではお子さん連れで来る方もいらっしゃいます。いろいろな立場の方に開かれたクリニックでありたいですね。患者さんの年齢層は20代から70代の方まで幅広く、ホームページを見て受診される近隣の方がほとんどです。ただ、中には埼玉や千葉、栃木からみえる方もいらっしゃいます。遠方から何度も通ってくださる方もいて、信頼してくれていることがとてもありがたいと感じています。

不妊治療、妊婦健診、婦人科外来の3つを柱にする

当院の診療の柱は3つ。1つは不妊治療、2つ目は妊婦健診、3つ目は若い女性を中心とした健康管理です。今後もこの3つの治療に特に力を入れていきたいですね。
開院当初に力を入ようと考えていたのは不妊治療なんですが、この地域には妊婦さんが意外と多いため、産科の妊婦健診にも注力しようと考えました。最近はセミオープンシステムといって、里帰りで出産をしたい方が自宅の近くで健診を受けて、里帰りして出産をする仕組みがあります。当院では医療機関と提携し、このセミオープンシステムを利用して妊娠30週まで健診に通っていただくことが可能です。関東労災病院のほか、愛育病院や日本赤十字社医療センターの、神奈川県で唯一のセミオープンシステム指定医療機関になっています。連携先の病院から妊婦さんの健診先としてご紹介されることもありますね。時間をかけずに健診を受けられるため、心身の負担が少ないのがメリットです。
そして、20代の方を中心に多いのが、女性特有の健康の悩みです。PMS(月経前症候群)と呼ばれる生理前に起こる心や身体の不調や、月経困難症、結婚前の方は生理痛がひどい、ピル処方といったご相談が多いですね。保険適用になるピルの処方やブライダルチェック、出産後の体調管理や更年期の治療など、婦人科の悩みに広くにお応えしています。

「癒して治す」が基本姿勢。予防治療にも注力

当院の治療全般で特徴的なのが、身体に優しい治療をおこなっていることです。基本姿勢は「癒して治す」。例えば不妊治療であれば、ほとんどの場合、排卵誘発剤などのホルモン治療がメインになりますが、当院ではプラセンタ注射やオゾン療法、漢方薬など身体に優しいアプローチも可能です。漢方薬は保険内での治療が可能で、体質改善のため幅広い年代の方に使用できます。妊娠しても飲めますので、出産後の体調管理も見据えた治療をすることができるんですよ。体調が悪いけれどあまり薬を使いたくない、体質改善をしたいという方に、身体に優しい治療としてお勧めしています。意外と漢方をご希望される方が多いですね。
また、当院では予防医学にも力を入れています。予防医学とは、風疹や子宮頸がん、性感染症などを未然に防止すること。予防方法としてワクチン接種をおこないます。例えば風疹であれば、妊婦さんでも半分位の方は抗体がついていないんです。妊娠してしまうとワクチンは打てないのですが、ご存知ない方も少なくありません。ですから不妊治療の前には予防治療のお話から始めます。川崎市を始め各自治体では風疹ワクチンの接種に補助をしている所も多いですから、妊娠を考えている方、既婚で妊娠・出産をご希望の方には積極的に検査とワクチン接種をおすすめしています。

これから受診される患者さんへ

当院は働いている方にも来ていただくことができるよう、土曜・日曜も診療をしています。婦人科の受診は小さいお子さんがいても来ていただけますし、看護師の人数も多いですから診察の間、面倒を見ることも可能です。入口で外履きから履き替えるようにしているのも、お子さんへの衛生面を気にしたからです。院内の清掃など美化にも力を入れていますよ。さまざまな年代の方に優しく安全で、患者さんが通いやすいクリニックにしたいと考えています。不妊治療にお困りの方、毎回の妊婦健診に通うのが大変な方や、里帰り出産をお考えの方、身体に優しい治療を受けたい方には足を運んでいただきたいですね。医師・スタッフ一同、患者さんがいつもでも健やかに美しくいられるようサポートさせていただきます。

※上記記事は2018年11月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

こすぎレディースクリニック 椎名 邦彦 院長

こすぎレディースクリニック椎名 邦彦 院長 KUNIHIKO SHIINA

こすぎレディースクリニック 椎名 邦彦 院長 KUNIHIKO SHIINA

  • 出身地: 富山県
  • 趣味: 体を動かす、絵を描く、美術鑑賞、アンティーク品収集
  • 好きな本: 美術関連
  • 好きな言葉・座右の銘: 医は意なり、常に初心を忘れずに
  • 好きな音楽: クラシック系
  • 好きな場所: パリの街並み

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