脱白髪染め専門店 KIZASI 元住吉 石井 利典 店長 TOSHIFUMI ISHII
日本初”の分業制を作ったサロンでカラリストとして培った技術を基に2022年1月に『脱白髪染め専門店 KIZASI 元住吉』をオープン(東急東横線「元住吉駅」より徒歩3分)
日本初”の分業制を作ったサロンでカラリストとして培った技術を基に2022年1月に『脱白髪染め専門店 KIZASI 元住吉』をオープン(東急東横線「元住吉駅」より徒歩3分)
四人兄妹で育ち、妹が2人いました。その妹の髪の毛をいじったりするのが好きで、美容師を目指すようになったのです。それからもう1つ、僕は中学高校の頃から髪を染めていたんですね。自分本位な理由ですが(苦笑)、社会人になっても髪を染めたいから美容師に、ということもありました。ただ、今思えば、それも現在につながっていると言えるかもしれませんね。
専門学校を卒業後、日本で初めて美容師とカラリストの分業制を作ったサロンに在籍しました。実はその会社のカラリストが、まだ在校中に課外授業をしにきてくれたことがあったのです。15年ほど前のことになりますが、それまではカラリストの存在すら知りませんでした。この世界に飛び込む前から「色」に興味を持っていたこともあり、その出会いをきっかけに一気にカラリストとして身を立てることを目指すようになっていったのです。
『脱白髪染め専門店 KIZASI 元住吉』は2022年1月にオープンしました。タオル類はオーガニックを用い、シャンプー台をはじめ、設備は最新のもので整えました。また半個室になっているお部屋は十分なスペースをとっています。図面で見たときは、正直、ここまで広くなるとは思ってなかったのですが、お客様にゆったりと時間を過ごしていただくには、かえって良かったと思っています。
初回のカウンセリングには20分から30分、長い方では40分ほどお話をしていきます。お話の中身は好みの色やファッション、生活スタイルまで多岐に渡りますが、やはりお悩みを聞くことに時間を費やします。白髪があると老けて見えて嫌だ。当たり前の感覚なのかもしれませんが、やはり多くの皆さんがそこで悩まれています。その白髪をしっかりと隠したいのか、それともぼかしたいのか、あるいは生かしたいのか。お客様のご希望を伺うところから始めていくのです。客観的に見て「話しすぎじゃない?」というくらい話してることになりますけども(笑)、お客様はその時間にも満足いただけているのではないでしょうか。「カラーだけでこんなに話を聞いてもらえるなんて初めて」と多くの方がおっしゃってくださいます。
一般に白髪染めと呼ばれている濃いブラウンのカラー剤があります。この白髪染めを使うとしっかりと染まってくれるのですけども、反面、黒い部分が暗くなってしまうことがあるんですね。ですから、その濃いブラウンのカラー剤を使わないようにしよう、というのが現在の「脱白髪染め」の潮流です。
ただ、僕としては使ってもいいと思うんですね。白い部分をしっかり染めたいと思っている人にそれを使わないのは、何か順序が違うという気もするのです。染めるところをしっかり染めつつ、ハイライトを差し入れることによって、伸びてきた時に気になりづらくなる、という方法も可能なのですから。
人は変わっていきます。初めはしっかり隠したいと思われていた方も、半年、一年と経っていくうちにだんだんと「白髪って悪いものではないかも」となっていくんですね。白髪は天然のハイライトと言ったりしますけども、白髪という素材を生かしていくことに理解を示していただけるようになるのです。私が考える「脱白髪染め」は、白髪も含めた自分を好きになり、さらにお客様が魅力的に映るカラーを見つけていくものなのです。
当店では、根元と毛先で薬剤を変えています。手間も時間もかかることですから、根元から毛先までを同じカラー剤で染めることが一般的なようです。ですが、根元と毛先では当然のことながら髪の毛の状態が違います。例えば根元の部分を明るくしようと思えば、ある程度負担をかけて染める必要がありますが、毛先の明るい部分については色を足してあげるだけで十分なのです。薬剤を変えないと、パサつきが多くなったり、色の落ち方が変に明るくなってしまったり、手触り感にも影響します。商品そのものの質も重要ですが、使い分けることも大切なんですね。
いかに髪にダメージをかけないか、ということにこだわっています。ダメージレスだけを目指すなら染めないのが一番かもしれません。ですが、カラーによってお客様はより素敵になれると思うからこそ、負担を掛けない施術にこだわってまいります。
今の40代、50代の方の中には、存分にカラーを楽しまれた記憶をお持ちの方もいらっしゃることでしょう。それが白髪染めが必要となり、「カラーを楽しめなくなった」という方が多いと思うのです。あきらめる必要はございません。白髪(ハクハツ)があっても自分らしくいられる。ポジティブにおしゃれを、カラーを楽しんでください。
※上記記事は2022年1月に取材したものです。
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