中林デンタルケアークリニック 中林 清則 院長 KIYONORI NAKABAYASHI
補綴専門医の下での修行時代を経て武蔵中原で開業(JR南武線武蔵中原駅より徒歩3分)。個人差が大きい虫歯リスク要因と、歯周病菌に起因する全身疾患に目を光らせ、地域住民の健康に全力で貢献
補綴専門医の下での修行時代を経て武蔵中原で開業(JR南武線武蔵中原駅より徒歩3分)。個人差が大きい虫歯リスク要因と、歯周病菌に起因する全身疾患に目を光らせ、地域住民の健康に全力で貢献
東京歯科大学で教鞭を執っていた祖父、そして30年以上開業歯科医として地域に貢献してきた父の跡を継いで歯科医師になりました。三代目です。実は純文学が好きで読書ばかりしていた頃は、作品の素晴らしさを人に伝える職業として国語の教員を夢見ていました。しかし学年が上がるにつれ、もっと違う形で人の役に立つ仕事をしたいと思うようになり、結果的に歯科医の道に進みました。やはり子供の頃から親の仕事をずっと見てきましたから、一番将来像が描きやすかったのかもしれませんね。
歯学部に進んでからは、患者さんの歯に詰め物や被せ物を施す補綴学に興味を持ちました。悪くなったところを削る技術、再発させないための薬剤、そして削った歯の代替物質に関する勉強が面白くて仕方なかったのです。当時は外科治療の技術をできるだけ早く上げたかったため、卒業後すぐに補綴専門医の先生の診療所で修行させていただき、高い教育を受けることができました。開業後も父と二人三脚で補綴に注力し、患者さんの虫歯をきれいにお治しすることを第一に考えてきました。
しかし歯科医を30年以上続けてきて経過を見ていますと、大きく削って詰め物や被せ物をした歯は治療後のトラブルが多いことがわかってきました。つまり自分の歯に勝るものはない、ということです。そして削る部分を最小限にして現状を維持することが、患者さんにとって最もよい治療であることに気づきました。
また自分の歯を守るという意味で、予防歯科の重要性をより地域の皆様に知っていただきたいと考えるようになった平成23年に、「中林デンタルケアークリニック」(旧中林歯科医院)と改称し現在に至っています。
これまでの経験で得た大切なことのひとつに、「虫歯のなりやすさは患者さんひとりひとり異なる」といったことが挙げられます。ご両親の厳しいしつけの影響で真面目にケアしている方にわずか2-3年で虫歯が再発する一方、痛くなったときしか診療所に訪れないのに虫歯になりにくい方がいらっしゃいます。つまり、虫歯になりやすいかどうかが人それぞれで違うということなのです。
そこで虫歯になる要素をきちんと調べ、ひとりひとりの患者さんがどのようなリスク要因をお持ちか、そのリスク要因の程度はどのようなものかを明らかにする「リスク判定」をお出しすることにしました。そして「リスク判定」の結果に応じた予防プログラムをご提案し、実際に患者さんに実行していただいた後 再び歯科医が定期チェックとメンテナンスを行う診療サイクルを進めさせていただいています。
虫歯リスクが高い患者さんには、「3DS除菌治療」をお勧めすることがあります。この治療は抗生物質を専用のマウスピースに注入し、そのマウスピースを寝る間だけ装着していただくものです。この薬剤が身体に及ぼす影響は患者さんごとに異なりますから、まず問診などで薬剤への感受性、副作用の可能性を洗い出します。そして薬の使用に耐えられる患者さんには症状に応じて期間を決めて治療を実施し、検査をした後さらに続けるかどうかを検討します。
この治療には、歯周病菌を除去するというもうひとつの大きなメリットがあります。歯周病菌の恐ろしいところは、毛細血管から入り込んで血管を狭窄させる作用。つまり血管内部にこぶを作って血流を止めてしまう疾患を引き起こす可能性があることです。この血管狭窄が心臓や脳の血管などに起こらないための予防に、あるいは高血圧や心筋梗塞を抱えている患者さんの予後の改善にも大きな効果がある治療です。もちろん、歯周病の進行を抑えることもできます。
多くのお子さんにとって、やはり歯科医院はできるだけ行きたくない場所ですね。しかし予防を考えるのであれば、習慣的に来院してチェックし、虫歯ができにくい処置と予防指導をさせていただきたいのです。そして近年は、健康意識の高い親御さんが増えていて、予防の重要性をすんなり受け入れてくださることが多く助かっています。
当院では会員制虫歯予防指導サービス「カムカムクラブ」を立ち上げ、ディスカウント価格で歯にフッ素を塗布させていただくほか、歯磨き指導もしています。そして親御さんには「健診ノート」を、お子さんには必ず景品が当たる「くじ引き」をインセンティブとしてご提供しています。このような取り組みが奏功し、来院を嫌がるお子さんが少なくなりました。特にご兄弟の場合、「行くと何か良いことがある」と伝えあっていらっしゃるようです(笑)。
また常に患者さんのご様子に眼を配り、温かくお迎えする当院のスタッフも自慢です。患者さんが緊張されているかどうか、体調が良好かどうかは、待合室に入られた時点で気づきます。そうした患者さんのご様子は、スタッフからわたしに伝わりますので、どのような診察をすべきかを即座に判断できます。
診察で日頃心がけていることは、当院が掲げている「予防歯科」の考え方を丁寧に説明し、歯磨きの重要性をしっかりお伝えすることです。お口の中の健康にとって、歯磨きは治療より大切なケアです。また日々暮らす中で続けていく生活習慣ですので、静かにしかし大きく身体に影響を与えていきます。みなさまが日々笑ってお過ごしいただけますよう、正しい歯磨きを続けていただきたいと思います。あとはみなさまによりよい治療をご提供できるよう、技術面での研鑽は欠かせません。
地域のみなさまには、「全身の健康はお口の管理からはじまる」ことをお伝えしていきたいです。幸い近年は「医科歯科連携」の考え方が定着し、このようなお話をさせていただいても違和感を感じない方が増えました。当院にいらっしゃることで、心身ともに健康で、豊かな人生をお過ごしいただけたらと思います。
※上記記事は2018年5月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
※新規登録またはログインすることにより、中原区.jpの利用規約、およびプライバシーポリシーに同意したことになります。